トライeブックス
英単語集の最高峰英単語ターゲット1900、同1400の著者に聞く
20年以上英単語集のベストセラーになっている「英単語ターゲット1900」。
その生みの親である著者に話を聞いた。
インタビュアー 佐藤 満(トライ)

トライ 英語の研究者になったきっかけを教えて下さい。
宮川 元々は国語が好きで、英語は嫌いだったのです。(笑)戦争直後の中学校では英語とそろばんが選択制だったのです。当時、選んだのはそろばんでした。(笑)ただ、高校に入り、仲の良い友人が通知表で英語が5だと知ったのです。私も負けたくありませんから、英語に力を入れて勉強するようになりました。そうしたら、次第に友人の成績を追い越したんです。
トライ 大学時代に夢中になったことはありますか。
宮川 大学では英文科に入り英語学を専攻しました。サークルでは英語劇サークルに入りましてね。大学1年生の分際で3、4年生に発音指導をしていたのです。(笑)今のセリフは3箇所発音が違いますよという具合に英語劇の裏方を支えていました。
トライ 1年生で先輩への指導をされたというエピソードはすごいですね。学校では授業だけでなくサークルでも英語に明け暮れる毎日だったのですね。

トライ 英単語ターゲット執筆のきっかけを聞かせてください。
宮川

英単語ターゲットが世に出たのは、1984年(昭和59年)です。今から20年以上も前になります。これはある日突然のことでした。旺文社の編集者の方が2名で大学に来たのです。そして「良い英単語集をつくりたい」と言われたのです。

トライ 先生に白羽の矢が立ったのですね。
宮川 はい。(笑)しかし大変な作業でした。ターゲットのコンセプトの基本は「出る順」です。出題頻度順に単語の資料をまとめたのですが、電話帳のような分厚いものが4冊分にもなったのです。余談ですが、今のようにパソコンが普及していない時代です。250万円のワープロを用意してまとめていったのです。
トライ 当時の苦労が目に見えるようです。
「英単語ターゲット1900」「英単語ターゲット1400」

トライ 私も受験時にお世話になりました。このターゲットの特徴を教えて下さい。
宮川 まず、辞書のように色々な訳を載せるのではなく、「1語1義主義」を原則にしました。昨年10月に改訂をしたのですが、語義などを丁寧に見直しまして今の若者にとってわかりやすい言葉にするなど工夫を加えています。
トライ 若者が使う言葉も考慮してあるんですか。それはすごいですね。
宮川 私は近所の中学生たちと仲良しなんです。ゲームをやるものですから、色々な地区の中学生が集まってくるんです。例えば、ドラクエをやっていると、「先生超すげぇ」なんて具合に言うわけです。(笑)若者が使う言葉が身につくんです。
トライ 先生の意外な一面を見たようです。(笑)

トライ 最後に高校生の皆さんにアドバイスをひとことお願いします。
宮川 「覚えて忘れろ」。若い人の脳は柔軟なのです。よく何度覚えても忘れるという相談を受けます。でもね、脳というのは本当に良くできていて、何かのはずみで思い出したり、繰り返してやれば身につくのです。
トライ それは、おっしゃる通りですね。
宮川 忘れても気にしたり、悩んだりしなくていいのです。どんどんと詰め込んで下さい。人間は誰しも「思い出す力」を持っているものです。
トライ なるほど 「覚えて忘れろ」ですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。

英単語ターゲット1900
英単語ターゲット1900
価格 1,050 円 (税込)
宮川幸久(ミヤカワヨシヒサ)
1936年岐阜市生まれ
東京外国語大学英米科、東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻課程修士課程修了
お茶の水女子大学名誉教授
「英単語ターゲット1900」「英単語ターゲット1400」など著書多数
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